同性愛蔑視をする市議への、togetterと痛いニュースの反応の差異
報道の表現一つで大きく意見が変わるもの。
この同性愛蔑視の市議に対するtogetterと痛いニュース読者の反応を見比べると、けっこう面白い。あと、それにつくはてなブックマークも。
ここの反応は非難一色。
こっちの反応は、基本的に擁護が多い。
正しいと思っても言うべきでないだろ、という批判の言葉もあるが。
ここまで大きな違いが生まれるのは何でかなと見てみたが、これは話題の切り出し方の違いだろう。
togetterの方では、まずこんな市議のツイートから入る。
つるさしますみ @turusashi_masum 2015-11-29 01:21:17最近のマスコミの報道は倫理観に欠けている、何でも珍しいいことがあれば良いネタのようにして報道する、報道したことでその人物はなおさら優越感が出るのだ、一例が同性愛とやらだ!生物の根底を変える異常動物だということをしっかり考えろ!マスコミで取上げる影響を考えろ!まじめ人間が馬鹿を見る つるさしますみ @turusashi_masum 2015-11-29 00:59:56@asahi_tokyo 異常人間をほめるような記事を掲載したりすることが多いが、マスコミの責任感のない記事掲載が問題だ、異常人間が多くなれば人類の破滅、まじめな人間をほめる方法を考えろ、同性愛は異常なのだ、異常なことをすることを取上げる必要はない、責任を持った報道をすべきだ
togetterには「同性愛」を「異常動物」をたとえるなど、市議の生の発言がある。
んで、一方それに対する痛いニュースは、NHKの報道の引用から入る。
市議がツイッターに「同性愛は異常」 神奈川
神奈川県海老名市の市議会議員がインターネットのツイッターに「同性愛は異常だ」などと同性愛の人たちを差別する書き込みをしていたことが分かりました。議員は「表現に行き過ぎた点はあったが撤回はしない」と話しています。
書き込みをしていたのは、海老名市議会の鶴指眞澄議員です。鶴指議員は、みずからのツイッターに「同性愛は異常なのだ。異常人間の行動を正当化した報道はするな」などと同性愛の人たちを差別する書き込みをしていました。
これに対してツイッター上では、「差別であり、人権侵害だ」などと批判の書き込みが相次いでいます。
鶴指議員はNHKの取材に対し、「同性愛の人たちを取り上げるマスコミの報道を批判したのだが、表現に行き過ぎた点はあったと思う。同性愛は個人の自由だと思うが、私としては受け入れられるものではなく、書き込みの撤回はしない」と話しています。
同性愛や性同一性障害など、LGBTと呼ばれる、性的マイノリティーの人たちを巡っては、東京・渋谷区が同性のカップルを「結婚に相当する関係」と認める証明書を発行するなど、差別を無くそうという取り組みが進められています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151129/k10010323221000.html
こちらには、報道ということもあってか、「異常動物」などの取り除かれたマイルドな表現になる。
これに対する反応の差が面白い。
・「同性愛者は生物の根底を変える異常動物」 → はぁ?ふざけんな!
・「『同性愛者は異常』と発言した市議が批判される → 異常だろJK
togetterと痛いニュースでは閲覧する人間のタイプも違う。
けれど、そのせいだけでなく、伝達表現が違うだけで読み手の反応が変わったのは間違いない。
現に、はてなブックマークでも、togetterへのブックマークとNHKニュースへのブックマークで反応がかなり異なる。
こういうのを見ていると、自分が触れている報道、他者が触れている報道、特に意見の対立する他者が触れている報道、そうした切り口一つで簡単に意見が変わってしまうのだなと実感する。
それが面白くてやっぱり怖い。
報道って難しいよね。
そういうことを踏まえ、異常とすら感じることなく少女と少女が愛し合える極楽百合浄土が訪れる日々が来たらんことを祈りて桜trickのキスシーン千本ノックをして参らんとす。尊しあな尊し。